アンプ用真空管、ロシア製のMullard Reissueが届いた。それまでにLXV-OT7の組み立ては済んでいて、いわゆる「首無し」状態で真空管を待っていたのである。オリジナルの真空管は中華製ノンブランドではなく曙光電子ブランドの12AU7だった。このブランドを求めるマニアも居るというので馬鹿にしてはいけない。
本来ならここでこの二つの真空管で比較試聴をするのだろうが、アンプの蓋を開けたり閉めたりをあまりやりたくない。LXV-OT6の時よりは改善されてはいるものの、外装カバーを固定するタッピングスクリューの噛み合いが今一つよくなくて斜めに入っていきそうになったりするのだ。ということでここは潔く、アタマからMullard Reissueでいくことにする。
真空管を挿し込むにあたっては例によってアヤしげな液体を塗布してやる、これ大切。
上蓋を嵌めてタッピングスクリューを締め、ブラックウォールナットのケースに挿し込む。まだケースと本体の隙間が大きく、中でぐらつくがこれは試運転後に隙間詰めの処置を行うので気にしない。
LXA-OT1改の隣にLXV-OT7を設置する。ACアダプターは付属のスイッチング電源を使うが、これについては将来的にトランス方式に変更する可能性は高い。
ケーシング次第でどうにでもある話ではあるが、現状ではパッと見の立派さと高級感でLXA-OT1改を大きく凌いでいる。但し、スピーカーケーブルの端子サイズが小さく、比較的細身のBELDEN8470でさえ挿し込むのに苦労をする。
さっそく音出しだ。
用意した比較試聴用の音源CDにいく前にいつものNORDOSTのシステムセットアップ&チューニングディスクを再生する。一番気になる位相は合っていた。ついでにシステム・バーンインを再生して目を覚ましてやる。
で、比較試聴をした結果概要だ。とはいえ、LXV-OT7の方は真空管も含めてエージング無しの状態なので純粋な比較にはならないだろうが。
新しいものへの日和見的な感情が働いているのは確かだろうが、かなりの側面でLXV-OT7の方が良く聴こえた。「真空管 vs ソリッドステート」という点で擦り込まれたイメージも影響している事だろう。それらを勘案してもサブシステム用のアンプはLXV-OT7で良いのではないだろうか。
というところにF君から新たな提案が・・・LXV-OT7の前段とLXA-OT1改を組み合わせる、すなわちLXV-OT7をプリアンプにLXA-OT1改をパワーアンプにという感じらしい。音色の美しいLXV-OT7と駆動力のあるLXA-OT1改、お互いの良いとこ取りをした夢のアンプ、そしてこれにトランス式のアナログ電源を組み合わせれば凄いことになりそうだ。
でもまずはLXV-OT7とMullard Reissueのエージングからやっていこう。
追記:サブシステムから外れたLXA-OT1改はPC用のアンプとしてSRS-Z1の純正アンプ改との勝負に臨むことになった。