元々持っているクリーン電源のRG-100(CSE製)はSAECのテーブルタップを介してプリアンプ、CDプレイヤー、レコードプレイヤーなどに繋いでいる。
また昨年導入したホンダのリチウムイオンバッテリーLib-AID E500にはネットワークプレイヤー、DACを繋いでいたのだが、両者を比べると音質的にはバッテリーの方に分がありそうだ。
ということで、全ての信号を司るプリアンプをバッテリーに、そしてその代わりにネットワークプレイヤーをクリーン電源に繋ぐことにした。
効果はどうかというと、明らかに良い。特に低音の量感と歯切れの良さ(この二つは背反することが多いのだが)が改善された。バッテリーを常時充電で使うのか、それとも音楽再生時には放電のみで使うのかは当然後者が良いのだろうが、大きな差は感じられない。
ということで、これは成功。
次に試したのがこれ。
レコードの帯電防止と潤滑剤。クリーニングしたレコードへの静電気防止とコーティングのつもりで使ってみた。パチパチノイズは大幅に改善されるはず。
ところがいつものバックハウスのベートーヴェン後期ピアノソナタのB面(ピアノソナタ32番)を掛けた途端にいつもの数倍のパチパチノイズ。あれ~。
しばらく我慢して聴いていたのだが、段々音が割れてくるに及んで演奏をストップ。針を見てみると大きな埃の塊が付いている。それもベタベタとした感じの異物だ。
慌ててネットを調べてみると、「これを吹き付けてレコードを再生すると、レコードに付いていたゴミがどんどん取れてきます。かなり汚れているレコードでも、「Stat-Banの吹きつけ → レコード再生 → 針のクリーニングとレコードのクリーニング」を数回繰り返すと、スクラッチノイズが非常に減ります。」という記載を見つけた。すなわち、新品のレコードなら問題ないのだが、汚れがミゾに溜まっている古いレコードに使うとミゾの中の汚れを掘り起こす現象があるということだった。そうとは知らずに6枚ものレコードに562をたっぷり吹き付けてしまったのだから大変だ。盛大にパチパチノイズに見舞われることになったのだった、お先真っ暗。
ということで、これは失敗。
愛聴盤をなんとかせねばならぬということでこれを使って挽回を図る。
これ、レコード盤を水洗いする時のラベルプロテクターなのだ。両側からネジで締め上げるとOリングが潰されてラベルへの水の侵入を防ぐというもの。
さっそく水洗い。
最初は恐々だが、慣れてくれば気持ち良いことこの上ない。
で、洗ったレコードはマイクロファイバータオルで水気をとってからこのラックに立てかける。
レコード洗浄用品で買えば3,000~5,000円もするラックだが、スーパーやニトリの台所用品コーナーならばその1/10ぐらいの価格で購入できる。もちろん、これもそうだ。
但し、レコード専用のものに比べると高さが無いのでレコードが傾くとワイヤーが盤面にもろにあたってしまう。ので、一工夫。手持ちのスポンジを貼った。これで問題解決。
水洗いしたレコードをこのラックに並べてヘアドライヤーで中温の風を当てて音ミゾの奥の水分までしっかり乾燥させてやった。
結果は◎。Stat Ban 562の成分は綺麗に洗い流されたようでパチパチノイズと針先にたまる音ミゾの汚れは大幅に軽減された。良かったぁ。
但し、愛聴盤のバックハウスのベートーヴェン後期ピアノソナタについては全体的にパチパチノイズが少しだが残っている。この盤の実力値なのかもしれないが残念だ。
というとで、これは成功。もちろん、562は吹き付けなかった。