太陽光発電システムを設置してからひと月半が経った。再生可能エネルギーの産出と供出(!)で地球環境への貢献はできているのだが、我が家の経済への貢献はまだまだ低レベルだ。
太陽光発電システムの導入によって経済的なメリットがどのように変化していくかについては以下の段階での評価を考えている。
Baseline:太陽光発電システム導入前(オール電化「電化上手」、エコキュート)
Phase-1:太陽光発電システムの設置のみ
Phase-2:エコキュートをお日様エコキュートへの交換
Phase-3:売電開始
我が家の太陽光発電システムには蓄電池がないのだが、ここで蓄電池の効果と経済的な合理性について簡単に述べる。
当たり前の話だが、蓄電池が無いと太陽光で発電をしていない時間帯は従来通りに買電をする必要がある。また、太陽光による発電時も消費電力を超える余剰電力は売電契約ができるまでの期間は東京電力に無償で供出しているだけだ。
それなら蓄電池を持てばいいじゃないかということなのだが、この蓄電池が200万円超と自動車用バッテリーの容量とコストからは考えられないほどの価格なのだ。乱暴な計算だが、ひと月の電気代を2万円として、仮にそれがタダになったとしてもPBP(Pay Back Period)が100か月以上となり、同時に太陽光発電システム本体の投資も償却しているのだから両者を合わせたPBPは20年前後となり全く現実的ではないのだ。しかしながら我が家に来た営業職の人に聞くと蓄電池とセットのシステム設置が多いとのこと。その多くが災害時の停電対策としての選択だそうだ。
いずれにしても、蓄電池を持たない我が家のシステムのPhase-1では太陽光発電システムが発電している昼間に積極的に電力を消費することが重要なのだが、この季節はエアコンを入れるでもなく、昼のうちに炊飯器を使うとかアイロンをかけるのがせいぜいだ。毎回5kWh前後の電力を消費するエコキュートの湧き上げは深夜電気料金の時間帯に行われるので、朝起きてくると既に5kWhの消費となっている。
従って現状の自己消費率(太陽光発電電力の直接的な消費率)は30%~35%にしかならない。
さっさと売電が始まってくれれば、昼間の余剰電力を売電することでそれ以外の時間帯の電力料金を相殺できるのだが、経産省+東京電力のコンビでは売電契約締結の処理に数カ月単位の時間を要するのだ。あ~あ。
前置きが長くなったが昼間の余剰電力を如何に積極的に使うのかがPhase-1では一番大切。
そこで次の手段として登場してくるのがPhase-2の「お日様エコキュート」である。これの導入で今まで深夜電力で行なっていた湧き上げを昼間の太陽光発電電力で行なうのだ。それに加えて「お天気リンクEZ」というワザも・・・ネットで翌日の天気予報を調べて、「晴れ」であれば深夜電力での湧き上げは行わないという賢いシステムだ。
Phase-2に早く移行したいので太陽光発電システムの導入を決めた直後から申し込んでいた「お日様エコキュート」だが、半導体が無いとかなんとかで二月近く待ってやっと本日の着工となった。
心配だったネットとの接続も事前にYouTubeで予習しておいた効果もあって一発で成功だ。
コントロールパネルの横にある無線LANアダプターを介して「お天気リンクEZ」が動作するのだ。めでたしめでたし。
Phase-1、Phase-2の定量的な評価についてはある程度データが揃ったら行なう予定だ。