銀塩カメラ復活への道 ①

先日発掘された銀塩カメラ遺跡だが、数あるカメラを①手元に残すもの、②保留、③売却、④廃棄という分類で種分けをすることは前にも述べた。これは一種の断捨離というか終活であるのだが、ポイントは如何に③、④を増やし、①を減らすかというに尽きる。
①の一部にはアンティークとして残すものもあるのだが、①と③に該当するカメラについては基本的に「撮影ができる」という機能が求められる。③についてはジャンクという売り方もあるのだが、できれば稼働するカメラとして次なる持ち主に活用してもらいたいものだし。

撮影機能の確認はごくシンプルだ。フィルムを使って撮影・現像してみればよい。だがここで問題になってくることが二つある。ひとつ目は銀塩フィルムの入手、ふたつ目は電池の入手である。
フィルムについてはネット通販等で入手は可能なのだが、36枚撮りのネガフィルムが2,000円以上する。撮影さえしてしまえば、カメラのキタムラにフィルムを持ち込めば現像・プリントだけでなく電子データ化も可能なのが心強い。リバーサルフィルムについては現像だけしかやっていないが、昨年メルカリで入手たGT-8700でスキャンすればよい。
電池については四半世紀前に銀塩カメラを止める時に将来を見越して相当数のストックを残してある。今では入手できない水銀電池もいくつかある。ただし、液漏れなどの経時劣化というか、放電してしまって使えそうもない電池もいくつか見受けられる。しかしながら入手可能な互換品やアダプターなどを使うという例も見かけるのでなんとかなるだろう。

ということで、まずは手持ちのフィルムをチェックしてみた。これが全体像。


実はこれ以外にも旅行用のフィルムケースにも7本のフィルムを発見。改めてネガフィルムを並べてみると・・・


リバーサルフィルムがこれ。


こうやって見ると懐かしい顔ぶれだ。これらを大事に使っていくことにしよう。

ここでもう一つの課題が見つかった・・・カメラの中に残されている使いかけのフィルムの救出だ。まずは愛機のコダック・レチナⅢS。


フィルムを取り出す前に残っているフィルムを撮り切ってしまおうとしたのだが、ワインダーもシャッターもビクともしない。中が空であることを確認済みの予備機ではそうした問題はないのに。
「何故だろう」、「壊れたかぁ」と思い悩むこと数日・・・答えは簡単だった。もう撮り切った状態で巻くにも巻けない状態だったのだ。落ち着いてフィルムを巻き戻して取り出した。


あまり見覚えのないフィルム。「SUPERIA」という商品名も覚えていないし、ASA200という感度も微妙だ。
このカメラを最後に使ったのはいつだったのだろうか・・・全く記憶がない。ひょっとしたら20世紀かもしれない。近いうちに他の使いかけと合わせて現像にだすつもりだがちょっと恐いな。

そしてもう一台がこれ・・・リコーのTF-500Dだ。このカメラはカメラヲタク化する前に子供の誕生に合わせて購入したものだ。なので1985年ごろのものだと思う。これには「SUPERIA」のASA400の36枚撮りが入っていることがのぞき窓から確認できる。ただし、電池が放電しきっているらしくカメラは動かない。ということでAmazonで電池を購入した。これは現行品のリチウム電池なので問題なく入手できた。


電池を入れると何事もなかったようにカメラは目覚めた。
だが、ここで些細な問題が発生。ひとつはカウンターが「0」にリセットされてしまったので、何枚目から再開したのかがわからない。これについては撮り切ったら自動的にフィルムが巻き戻されるはずなので大きな問題ではない。あと何枚か撮ったところでそれが起こるかが分からないロシアンルーレット状態なだけだ。
もう一つの問題は日付の設定。この頃のカメラは画面内に撮影年月日が写し込まれる機能がついている。後々写真を整理する時にはとても便利な機能だ。デジカメにはデータ属性として撮影年月日・時刻が残されるので画面内への写し込み機能は消滅した。
カメラ背面の小さなボタンを押して「年・月・日」をセットすればよいのだが・・・なんと「00」、すなわち西暦2000年以降の数字が出てこないのだ。残念だが写し込み無しのモードを選択した。

次なるカメラはこれ・・・CONTAXのRXだ。カールツァイスのレンズに魅せられて1995年に目黒の三宝カメラで購入したことを思い出す。俄かカメラヲタクになって最初に購入した新品一眼レフだ。
これには「RDPⅡ 36 ISO100」というフィルムが装填されたままだった。これは富士フィルムの「PROVIA」というリバーサルフィルムだ。「VELVIA」と並んで愛用したフィルム。
このカメラも入手可能な現行品のリチウム電池だった、手持ち品があった。


こちらはカウンターに「16」という数字が表示されたのであと20枚ほど撮影可能である(だろう)。

最後のカメラは少し難物だ・・・オリンパスのPEN-FTだ。ハーフサイズの一眼レフ。
これは新橋のカメラ屋で購入したような気がする。購入した時からファインダーには曇りが盛大にあったのだが、ハーフサイズの一眼レフが欲しくて割高な価格だったものを無理して購入したような。


電池はMR9という電圧1.35Vの水銀電池なのだが「Energizer」というドイツ製の互換品を確保しておいたので安心・・・と思ったら、その予備の電池が液漏れを起こしていてアウトだった。


ネットを見るとSR44かLR44を減圧アダプターを介して使うみたいなことも書いてあったのでなんとかなるだろう。
試しに元の電池に戻してシャッターを切ったが普通に落ちる。ただ、どういう露出で撮っているかは不明だ。そもそもFTの使い方をすっかり忘れているし。ちょっと勉強し直してから撮り直そう。

時間はたっぷりある・・・今日は此処まで。

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