齢12年となるK-05。ふた月ほど前からトレイの開閉がおかしい・・・そしてついにこの表示が出てピクリとも動かなくなってしまった。
こうなるともうお手上げだ。修理に出す以外の選択肢はないのでTEAC(K-05はEsotericブランドだが会社はTEAC)にコンタクトした。
精密機器なので専用の箱を使って宅配便で送るのが望ましいが手元に元箱はない。TEACから通い箱と往復の送料込みで7千円というオファーがあったのでそれを利用して送ることにした。
この際だから経年劣化でパワーが落ちているであろうピックアップの交換もお願いすることにした。
これは2~3万円はかかるだろうなぁと覚悟していたが、TEACからの見積もりはなんと7万円超!
内訳をみると今回の不具合のトレイに関連する部品(ベルト)は数百円だがピックアップの部品代が2万円超で、それに作業費用と往復の送料を加えると新しいCDプレイヤーが買えそうな金額となるのだった。
悩んでいてもしょうがないので修理をお願いした。
意外と時間が掛かったのだが昨晩無事ご帰還。
すぐに一連の機能チェックを行ったが、当たり前だが全て問題なし。心なしか音がよくなったような気もする・・・7万円も掛ったのだからね。
ここのところPC~DACでAmazonミュージックばかり聴いていたのだが、久し振りにK-05で聴く音は芯のあるガツンと充実した音だった。
Esotericの偉いところはデザインの基本テイストや筐体のキャラクターラインを変えないという点だ。これはなかなかできることではない。おかげで第一世代のK-05が12年も前のCDプレイヤーには見えないのだ、いいね!
痛い出費となったが、これで向こう10年以上は安心して使えるというものだ。
しかしながらこれで話は終わりではない。今回の修理を通じて深く考えるべきことを認識した。
それはこれから先、次々と機器が故障する度にこうやって直していくのか、それとも使用頻度の低い、そして修理費用の大きそうな機器を計画的に手放していくべきなのか・・・年齢やこれからの収入を客観的に考えれば正しい選択肢は後者となるはずだ。
具体的な対応をあげれば:
①壊れたら直して使い続ける
②壊れたらおしまい、後継なし
③壊れる前に処分する
④壊れる前にダウンサイジングしておく
ということになるのだが、これから取るべき策は残念ながら①ではなく②~④となることだろう。いずれにしても最期の処分の仕方をきちんと家人に残しておかなければならない・・・自分の趣味で残した物の処分で家族に負担を与えてはならないということだ。
そしてその根底にあるべき心得は『モノからコトへ』『物体から精神へ』というオーディオに限らない共通の変化を受け入れ実践していくことだと改めて認識することになった。