オーディオ生活近況

8月に注文したガラスがやっと納品された。
10
ミリ厚の強化ガラスだ。
三つ並びのオーディオラックの上に置くことで、ラック間のメカニカルアースを狙うものである。
元々ラックは床下に梁を渡した剛性の高いハードメープル材の上に、スパイクとTAOCの鋳鉄インシュレータを介して置かれている。
これだけでもスピーカーからの起振力からはかなりアイソレートされてはいるのだが、個々のラックが微細に振動している可能性は否めない。
そこで考えついたのが、ガラス天板によるメカニカルアースだ。
三つのラックの天板の上に一枚板のガラス板を置く。
ラック天板とガラス板の間には薄い布を挟みこむ。
布は各ラックの微妙な高さの違いを吸収してメカニカルアースの効果を向上させる筈だ。
計ったわけではないが、10ミリ厚の強化ガラスは相当の重さだ。
これで三つのラックは強固に結合されたのと同じ状態になり、少々の力ではビクともしなくなった。

さて、肝心の効果のほどはどうだろう。
① ひとつひとつの音の粒立ちが明らかに向上。
② 音数が増え、倍音のレベルが上がった。
③ スピーカー間の音像のフォーカスが明瞭且つ立体的になった。
と今のところ良いことばかりが目立つ。特に、③についてはスピーカー(特にスコーカー)からの回析波がガラス面に反射して音像定位がメチャクチャになるのではという懸念は杞憂に終わったということである。

LANケーブルとスイッチングハブのアップグレードという信号系の改良を計画しているが、このメカニカルアースで最近やろうと思っていたことはやり終えた感がある。

あとはただひたすら音を楽しむ、音楽の道である。

NA-11S1を導入し、ハイレゾ音源に対応したこともあり、最近は高音質のネットラジオ局でクラシックを聴いていることが多い。
192kbps
256kbpsでも驚くのに、320kbpsという高ビットレートの放送が結構存在する。

ギリシャ、ノルウェー、フィンランド、スコットランド、オランダとヨーロッパでもちょっとマイナーな国からの放送が多い。ギリシャを除けば北に位置する国が多く、そのせいか静謐な感じがするのは気のせいだろうか。
これらの放送は多くがジュークボックス式で、ナレーション無しもしくは最低限のナレーションで次々と曲がかかっていく。理解できない北欧のナレーションも異国情緒があっていいものだ。
NWP
(ネットワークプレーヤー)独特の透明感と空間の奥行きを感じる音だが、NA-11S1になって音の粒立ちの良さとスケール感が加わって時として鳥肌が立つような美音を奏でるのが嬉しい。
結果的にCDPK-05SACDの再生だけにしか使わず、ステレオの音源としては9割近くがNWPによるネットラジオ再生という偏ったオーディオ生活になっている。
以前にも書いたが、ネットラジオを流しつつ、お気に入りの革のソファに寝転がってiPadで読書をするのがデジタル派の僕としては至福の時と言えよう。

僕のオーディオ生活の中核をなすNA-11S1だが、導入後100時間を越えるエージングを経てその音に安定した傾向を感じるようになってきた。

マランツは1953年にアメリカで生まれた生粋のオーディオメーカーである。その音はマランツトーンと呼ばれ、中域に厚みがあり華やかな高域が特徴的でクラシックやジャズファンに愛されてきた。」と言われ、傾向としては同意できるものではあるが現代マランツというかNA-11S1の場合はそれに加えて豊かな低音の量感と奥行きのある音場感を感じる。

先代のT-4070の内蔵DACの音は芯が太く溌剌とした音、C-48DAC経由にすると骨太感が薄れる代わりに広がりを感じさせる音だった。NA-11S1はすべての面でT-4070を凌駕している、上質で繊細で雄大で荘厳である。

大飛躍をとげた2012年、その反動でほとんどハードを弄らなかった2013年、そしてボイシングイコライザーの追加とNWPの入れ替えと久々の機器への投資を行った2014年だが、納得のできるステップアップが果たせたと感じている。

これに勝るといわれるLINNAKKURATEやスフォルツァートのDSP-03はどんな音がするんだろう・・・などと考えてはいけない。「RX-8が最高!」という僕がポルシェへの憧れを封じているのと同じである。

物欲と煩悩が人間を成長させるのか・・・