オロロンに至る道(道北の旅⑤)

早朝に目覚めた二日目。
朝食を済ませたら出発だ。その前に車内のレイアウト変更を行なう。
GoProは右側Aピラーぎりぎりに取り付け位置を変更し、アイサイトの誤作動を防ぐ。
あわせて、ちょっと見ばえは悪いが電源を常時供給とした(青黒のライン)。これで電池切れを心配することなくSDカードの容量いっぱいの動画撮影ができるようになった。

今日はこの旅のハイライト、オロロンラインを走るのだが、まずは旭川から道央自動車道、深川留萌道路を通って日本海を目指す。
旭川を発った時には小雨交じりだった空が段々と明るくなってきた。留萌に着くころには一瞬だが青空も。
新緑の丘の上には留萌の灯台が見える。
留萌市内で国道232号線に、ついにオロロンラインに入った。右に山、左に海というのがオロロンライン北上の基本的な風景となる。
留萌を過ぎると小平(おびら)町に、山の上には風力発電の風車が・・・回ってはいるのだがどうも稼動はしていないらしい。
ほどなく、本日の最初の休憩地と観光地である道の駅、おびら鰊番屋に到着した。

道の駅は新築されたばかりのようでピカピカだ。室内には大漁旗が飾られている。
隣接する重要文化財の鰊番屋を訪れる。新築の道の駅とは対照的なモノトーンの世界である。
やん衆と呼ばれた鰊漁師たちが過ごした大広間があり、当時の食器が置かれている。
広間を取り囲んだ一段高いところがやん衆たちの寝床である。
ひっそりとしたそのたたずまいから、当時の喧騒を感じることはできないが、この辺りの日本海沿岸は鰊景気に沸き、大層な賑わいをみせたということだ。
昔の光いまいずこといった哀愁を感じさせる。
さあ、オロロン鳥が待つ北を目指そう。