有料放送だから見えてくる

今年からBSフジでのF1放送がなくなり、F1放送は有料放送のみとなった。
1ヶ月1,700円余り、これを高いとみるか安いとみるかは人それぞれだろうが、世界中のサーキットで行なわれるF1を生放送で、且つベストポジション、解説付きで観れるのは僕にとっては十分価値のある放送である。
昨年までは、土曜日の予選と日曜日の決勝しか観ることがなかったのだが、有料となった今年からは木曜日のFP1から観ている。
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FPとはFree Practiceであってここでどんなタイムを出そうと関係ないと思いがちだが、それは大まちがい。
FPをどのように使うかで予選、決勝の結果に大きな差が出る。
一番大きいのはピレリから支給されるタイヤの選択。各チームはFPの始まる前に13セットのタイヤをピレリから支給されるが、そのコンパウンド(各レースごとにピレリが選んだ3種類)の本数の組み合わせは自由だ。
コンパウンドが柔らかいタイヤほど低い温度領域で性能を発揮し、ここ一発のタイムは出るがデグラレーションとよばれる劣化が早く、良いラップタイムを維持できるタイヤの寿命は短い。ただし、サーキットによってこのデグラレーションは大きく異なる。単調で高速なサーキットでは比較的単純にその傾向が出てくるが、モナコのように車速の低いサーキットではデグラレーションが比較的小さく、且つ複雑な傾向を示す。予選、決勝でのタイヤの選択と戦術を決めるのがFPでのデータなのだ。
というようなF1のテクニカル且つストラテジックな側面は土日の予選と決勝だけを観ていたのではわからない。意地汚く木曜日のFPからF1を観るようになって色々と見えてきた。そういう意味では有料放送もいいかなと思う。

今週末は伝統のモナコ。開幕からの5戦で4勝をした王者メルセデスだが、ここにきてレッドブルが迫ってきた。そのわりにはシーズン前から期待されていたフェラーリが今ひとつさえないなぁ・・・とか、まだまだ6戦目のF1だが今年も目を離せない。

やっぱりF1はいいねぇ。