四半世紀前にドイツに暮らしていたころに電子ピアノ用にと購入したヘッドフォンがある。ゼンハイザーのHD540 Reference llというモデルだ。
その後英国に引っ越したころにケーブルの断線があり、帰国してから二度ほど友人が修理をしてくれたのだが完調ではない。ということで、ほとんど使われずに片隅に忘れ去られた存在となっていた。
ところが最近、ふとしたきっかけでサードパーティー製の交換ケーブルがあることを知った。おそらく中国製ではあるのだろうがリーゾナブルな価格なのでAmazonで買ってみることにした。
ぱっと見では端子形状も純正にそっくりだし、純正と違ってミニプラグにもできる。早速交換してみた。
ネットの情報では端子を少し削らないとうまく挿し込めないとかいう書き込みもあったが、全く問題なかった。ヘッドフォン周りの取り回しも綺麗にできたが、念のためにタイラップを使ってケーブルや端子にストレスが掛からないようにしてやった。
いやいや、音が良いのだ。端子の嵌合が良くなったので以前より更に良くなったかもしれない。スピーカーでは再現できない脳内の定位が面白いし、ある意味究極の臨場感かもしれない。
ネットワークプレーヤーのNA-11S1にはヘッドフォン端子があるのでそこに繋いでやる。そうしてバッテリー電源を入れてiPadで操作をすれば完結する超ミニマムオーディオシステムの完成だ。普段あまり大きな音では聴けない拓郎やグランド・ファンク・レイルロードなんかを思いっきり鳴らせる環境ができたことが嬉しい。