さらばマルチクロス700CX

昨年来レストアをするつもりで保管してあったマルチクロス700CXなのだが、色々と考えた末にレストアは行なわずに処分することとした。
一言で言ってしまえば、もはやバイクで走り回る平衡感覚と反射神経を持ち合わせていないであろうというのが客観的な理由だ。
バイクのレストアはきっと楽しいが、その挙句に大怪我をしてしまったのではしようがない。

このバイク、ドイツに駐在していた1993年に購入したものだ。仲の良いドイツ人から紹介された自転車屋だったが、決め手はドイツと日本の技術の共作というのが琴線に触れたのだった。
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バイクテックというドイツの自転車屋が設計し、大阪の東洋フレームに注文して作らせたクロモリのフレームに同じく大阪のシマノのメカが付いている。

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何か日本人として誇らしいではないか・・・という事で購入に至ったのだった。

規格は700CX、最近は日本でも良く見かける規格だったが当時のドイツでは標準的なものだった。ちょっと華奢なマウンテンバイクのような、タイヤを換えればスピードも出るし。

本来はそういう使い方をするバイクではないと思うのだが、下の子が小さかったこともあって、後席にチャイルドシートを付けたりして、結構遠くまで家族でツーリングに行っていた。

そのバイクも当年とって22歳、途中息子が長く使っていたが、息子が東京に引っ越す際に引き取ってきた。愛着もあったので、ちょっと頑張ってかつての雄姿を再現してやるつもりだったのだけど。その矢先に僕が手首を骨折してしまったりとなかなかレストアに取り掛かれずに放置されていた。
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で、冒頭に戻るのだが、もはやバイクで遊ぶ歳ではないと自分に言い聞かせたのだった。

寂しいけど、これが潮時だ。さらばマルチクロス700CX。
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