<第一夜>
ネットワークプレイヤーのマランツNA-11S1(チップはバーブラウン24ビットDACのDSD1792A)、CDプレイヤーのエソテリックK-05(チップは旭化成の32ビットDACのAK4392)、そしてプリアンプのマッキントッシュC48(おそらくバーブラウンのPCM1795という32ビットDAC)、いずれも単体DACとして使うことができる機能を備えている。
いずれのDACもハイレゾ音源には対応。USB入力であればDSD音源にも対応できるようだ。
普段はNA-11S1の内蔵DACでアナログ変換された信号をアナログ入力としてC48で増幅している。K-05も然りである。
最近、この3つのDACの聴き比べをしてみようという気になったのだ。
音源はNA-11S1のメディア再生(NAS音源)とインターネットラジオ。
メディア再生には192kHz24bitのハイレゾ音源も入れてあるが、基本は44.1kHzのPCM音源での比較だ。
これを今まで通りにアナログ出力させた音と、NA-11S1からのデジタル信号をK-05とC48のデジタル入力に入れてDA変換させた音との比較である。
まずは第一回戦、NA-11S1対K-05。
これはすぐに勝負がついた。NA-11S1の圧勝である。
音の鮮度、迫力だけでなく、NA-11S1に比べるとK-05のDACの音は平板的である。
第二回戦はNA-11S1対C48。
これは予想外にC48が善戦した。
両者を何回も切り替えて聴き比べたが、傾向としてはNA-11S1の方が若干華やいだ音で、C48は落ち着いた音。顕著な優劣はつけにくい。
総合的にNA-11S1の辛勝というところだろうか。
ここまででDAC対決初日は終了。
こうなると次なる興味はK-05音源のDA変換をNA-11S1でやるのか、それともC48かということになる。
乞うご期待。
<第二夜>
で、迎えた第二夜。
NA-11S1のDACを使ってK-05のデジタル信号をアナログ信号に変換の巻である。
当初はC48のDACも比較してみるつもりだったが、ネットでNA-11S1のDACの素晴らしさを知るにつれ、NA-11S1一本で勝負することにしたのだ。
早速、K-05の同軸デジタルアウトとNA-11S1のデジタルインをワイヤーワールドのケーブルで結線してやる。
最初はどこか遠くで鳴っているような心細い音。K-05の取説を真面目に読んでみると「デジタル信号アウト」に設定してやらないといけないことがわかった。
設定し直して聴いてみる。
昨日の対決でもそうだったが、NA-11S1の方がゲインが高いらしく、K-05のアナログ再生よりも明らかに再生音が大きい。
その分、迫力を感じるのは当然なので、少々面倒だがK-05とNA-11S1を切り替えるたびに瞬時に2dBほど音量を変えて比較試聴する。
結論的には、このゲインの差を除いたとしてもNA-11S1の勝利だ。
臨場感、鮮度、彩度、立体感・・・どれをとってもNA-11S1が優位である。
昨夜の第一回戦の判定には家人にも加わってもらったが、本日の対戦はその必要もないほどNA-11S1の良さが際立っていた。
二日間の対戦結果をまとめると、DACの優秀さでは、
NA-11S1 > C48 >> K-05
ということになる。
多少面倒ではあるが、K-05のCD演奏はNA-11S1のDAC経由ということにしよう。
マランツがこだわりぬいたNA-11S1の音質に脱帽である。
ちなみにNA-11S1は192kHzまでのハイレゾ音源だけでなく、USB入力であれば5.6MHzのDSD音源も再生可能であるらしい。
SSDのノートPCが手に入ったらそちらにも挑戦してみようと思う。