日々貯まっていく写真、動画、楽曲などのデータ。
昨今の電脳技術の発達でデータ品質は素晴らしいのだが、圧縮技術に助けられつつもデータサイズは増加の一方だ。
それらのデータはHDD/SSDに分散されて格納されているのだが、HDDは有限の寿命があり、一度事故があればそれまでに貯めたデータは水泡に帰すということになる。
その悲劇を避けるには、①DVDなどのメディアにバックアップを取っておく、②NASでバックアップを取り、且つNASの中でもRAIDにより二重のバックアップを取っておく、③容量無制限のAmazonやGoogleなどのクラウド上にバックアップを取っておく、等の対策が考えられる。
①のメディアでの保存は一昔前は主流の方策だったが、今となっては「嵩張る」「整理が面倒」「自動的にバックアップされない」などの課題があり、それが好きな(メディアを並べて見るのが好きな)人を除いてはあまり実用的ではない。
そうなると②と③の組み合わせが現時点では最も合理的だ。但し、これにも課題があり、②を行なうにはそれなりの容量のNASが必要だし、③に関して言えばAmazonは静止画しか扱っていないし、Googleはデータに圧縮が掛かってしまう。
とは言いつつも悲劇は突然起こるので、②と③に向けた準備はしておきたい。ということで、②の為のNASの追加導入だ。
現在我が家にはNASが3台あるが、
NAS1号機:楽曲データ用NAS。HDDで2TB。RAID-1なので自身でバックアップされている。しかし経年の劣化なのか最近不調。
NAS2号機:楽曲データ用NAS。SSDで1TB。RAID-0なのでSSDが死ぬとデータは消滅するリスクがある。
NAS3号機:動画データ用NAS。HDDで4TB。RAID-1(実際にはSynologyのSHR)なので自身でバックアップされている。
と一応の役割分担は決まっている。
一見冗長性に問題は無さそうだが潜在的なリスクがいくつかある。
一つ目はNAS1号機のダウン。中のHDDの入れ替えは都合2回行なっており、HDD自体の寿命は心配なさそうだがNASそのものが不調。NASというのはLINAXをOSとしたPCなので徐々に不調になっても不思議ではない。
二つ目はNAS2号機のSSDが死んだ時の楽曲データのバックアップが無いこと。SSDはHDDに比べて物理的な事故は少ないと思われるがバックアップが無いことに変わりはない。
三つ目はNAS3号機の容量不足。旅行や日常でアクションカメラのFDR-X3000を使う頻度が増え、加えてBMWに常時録画のドライブレコーダーも導入したせいでどんどん動画データが増えている。動画データはデータサイズが大きく、4TBなら余裕かと思われたNAS3号機もすでに50%以上がデータで埋まっている。
これらの問題の解決策として以下を考えた。
①NAS1号機と2号機に分散している楽曲データは全てNAS2号機に集約する。
②NAS2号機の楽曲データを別のNASでバックアップする。
③NAS3号機は写真データ専用とする。さらにAmazon Driveでクラウド上にバックアップしておく。
④大容量のNAS4号機を追加して動画データを集約する。さらにNAS2号機のバックアップとしても使用する。
お役ご免となったNAS1号機には第二の人生を歩んでもらおうと思っている。
前置きが長くなったが、このようにしてNAS4号機の導入が決まった。上記の要件を踏まえると4号機はできれば10TB以上の容量で且つRAID-5として自身のデータ保全性も高めておく必要がある。
で選定したのがこれ。
NAS本体はSynologyのDS418で、HDDはSeagateのIronwolfの4TBを4台。SHR(RAID-5相当)なので容量は約12TBとなる。
例によってDS418の組立てと初期化は非常に簡単。格納場所も1号機から3号機に隣接させた。
左手前から2号機、3号機、1号機。そして右の別台に乗っているのが4号機だ。
あとはNAS間のデータ移行と自動バックアップの設定、そしてAmazon Driveとの連動なのだがいやいやこれが難しい。ゆっくり考える時間がないとできないな~
と言ってる間にHDDやSSDがクラッシュしたらどうしよう・・・