いよいよType-3 ③

期待に胸を膨らませて針を下ろす。
こういう時はいつものように「Waltz for Debby」から始める。

Waltz for Debby

いつものことだが、「おろし立て」のカートリッジは音が固い。ギクシャクしている。なので「My Foolish Heart」も毎度のごとくサエない音だ。でも、わかっているので気にしない。二曲目の「Waltz for Debby」になるとほぐれてくるのか伸び伸びとした音が出始める。スネアの音が今まで聴いたことがないぐらい生々しく左側から聴こえてくる。良い感じ。

調子が出てきたので「生と死の幻想」に。

生と死の幻想

摩訶不思議なパーカッションが涼し気な気配を漂わせ、ベースは地の底から鳴り響く。キースジャレットの弾くピアノがこってりとしている。

次はお待ちかねのバックハウスのベートーヴェン後期ピアノソナタ(30/31/32番)だ。

バックハウス
ベートーヴェン
ピアノソナタ

左手の響きが凄い。グランドピアノの息吹が聴こえてくる。M44G WoodyやType-4の時もそう感じたんだけどType-3はけた違いの実在感だ。

最後はグールドのゴールドベルグ変奏曲。

グレングールド
ゴールドベルグ変奏曲

こうやって振り返るとピアノばかりだけどそれでいいのだ!好きなんだから。

初日のインプレッションではあるが「Type-3は格が違う」というのが今日の結論。オリジナルのVN35を付けたType-3を聴いたことがない僕にとってはこれがType-3の音である。