原点に戻ってみる

アナログレコードの再生では、色々と調整したり変えてみたりと自分なりの工夫を施す要素が多い。それが楽しみの一つなのだが。
その代表がカートリッジであって、MC/MMという方式の違いだけでなく、メーカーや型式など選択肢も広く、且つ変化の度合いも大きいのでやりがいを感じる。アナログプレーヤーやフォノイコライザー、昇圧トランスなどもそれなりの変化があるのだろうが、現時点ではそれらを複数台所有するところまでは入れ込んでいない。

で、ここのところ色々と試しているのがターンテーブルシートだ。
以前にも述べたように、SL-1200GAEのターンテーブルはアルミと真鍮のハイブリッド。それにブチルゴムのシート、カーボン調シートとアルミ削り出しのMJ-12という三種のシートを組み合わせて使っていた。

各種ターンテーブルシート

但し、見た目優先なので常に最上面はMJ-12で固定だった。

天辺はMJ-12

この状態でかれこれ3年近く経っている。
ここのところシュアーのMMカートリッジ群を使いこなすのに力を注いでいるのだが、その過程でカートリッジ本体だけでなく、アーム、アームベースやアンプ側の設定を細かく調整するのが習慣となってきた。で、アームベースの高さを調整しているときにふと気が付いたのがターンテーブルシートだ。
あまり科学的とは言い難いが、オーディオというのは得てして見た目通りの音がするものだ。そういう点ではアルミ材削り出しのMJ-12は精緻ながらも硬い音がしている(印象)。
なので、MJ-12の上にブチルシートを敷いたり、間にカーボンシートを噛ましたりと試行錯誤をしてみたのだが、MJ-12を外したらどうなのだろうかという根本的な疑問が出てきた。生産終了後に苦労して新品をオークションで落札して手に入れたMJ-12なのだが・・・ものはためしということで。

まずはタングステン入りのブチルシートであるBR-12を単品で試してみる。

オヤイデBR-12

良く言えば包容力のある音だ。ブチルに加えられたタングステンのせいなのか、ゴムという素材の割にはカチっとした感じ、だが少し響きというか余韻が少なめ。バックハウスのピアノが少し小さくなったような。

次は基本の基本ということで、SL-1200GAEに付いてきた純正品のRGS0008を試してみる。

テクニクス純正 RGS0008

このターンテーブルシートはっきり言って見た目は地味だ。先代のSL-1200シリーズから純正品として使われている定番品でもある。単品で購入しても2,000円もしない。これが良かったりすると、此処までのターンテーブルシート選びは何だったのだろうかとちょっと悩むかもしれない。
で、これが良いのである。
MJ-12のように輪郭はくっきりしていないし、BR-12のように締まった感じでもない。良い意味でのびのびとしている。ピアノの余韻も美しい。さすがテクニクス・クオリティだ。
かと言って「素晴らしい、これで決まり!」っというほどでもない。
ということで、此処を原点としてもう一度試行錯誤をやっていこう。