日々是前進

メインのオーディオに関してはアナログ系に偏った記述が多いのでそればかりという印象かもしれないが、実際にはデジタル系にもそれなりに手を掛けている。
ハードウェアに重きを置く趣味はどれでもそういうものなのだと思うが、オーディオという趣味にもゴールというものがないので、ほんの少しの改善のために弄ることをやめたらそれはすなわちその趣味を放棄するのと同じことだと思っている。
機器の入れ替えのように大きな投資を伴うものはそれなりのリターンがあって当たり前だが、調整やクリーニング等々、金を掛けなくても意外に大きなリターンがあるものもあってその辺が醍醐味なのかもしれない。その最たるものがレコード盤の洗浄の作法とその効果なのだがそれについては後日詳細に述べたい。いずれにしてもコロナの影響で余裕のある時間が増えた昨今、そうした地道な改善をこつこつやっている。

ということでまずはこれ。PCの入れ替えとiPadの復活。

NA-11S1専用のiPadとThink Pad E-15

PCに関しては音楽再生専用のノートPCとしてThink Pad E-580を昨年導入したばかりで、その性能と安定ぶりには何の不満もなかったのだが家人の使っているMacBookの調子が悪くなったのでそれを入れ替える必要があり、それならと僕のE-580を家人に、そして僕用にはThink PadのE-15を購入したのだった。
E-15はThink Padのシリーズの中ではE-580と全く同じ位置づけのノートPCで、CPUコアi5が第八世代から第十世代に変わった以外はほとんど同等のスペック。筐体もほぼ同サイズで同じデザインなので、黙っていればPCを入れ替えたことはわからないだろう。
ただ、新品のPCであるのでウィルスバスターから始まって必要最小限のソフトをインストールし、接続されるMytek Digital Brooklyn DAC+のドライバーやファームウェア、コントロールアプリも入れた。
楽曲再生ソフトとしてはFoobar2000、iTunes、Amazon Musicを取り敢えず入れたのだが、楽曲データを入れてあるNASのフォルダの共有設定やFoobar2000のディスプレイ設定にちょっと苦労をした。(まだ100%の出来ではない。)

iPadに関しては様々な用途に常用しているiPad MiniからNA-11S1を操作することは今まで通り可能なのだが、夜間は充電していることが多いし、多少古いとはいえフルサイズのiPadを使わないでいるのももったいないのでNA-11S1の専用機としてiPad-2を復活させた。最新のiPad Mini5に比べればちょっと反応は鈍いが、そんなに頻繁に操作をするものでもないのでこのまま使おうと思っている。

前段でハードウェアの投資はしないみたいなことを言ってしまったのだが、思うところがあってスピーカーケーブルを入れ替えた。
従前のWireWorld Eclipse-6は中音域の濃いこってりとした音のケーブルで、それ自体は好みの方向ではあったのだが現在のレイアウトだと配線長がギリギリで辛かった。
また、スピーカーケーブルでの色付けは排除して、音作りは他の要素ですべきではないかという気持ちもあって入れ替えを決断した。
なんだかんだで8年近く使ったEclipse-6にも愛着はあったが、紆余曲折を経て真逆の方向性のKRYNAのSPCA7を選ぶに至った。
ケーブルの両端はQEDのAirlockのバナナ端子とし、今まで通りアンプ側はシングル、スピーカー側はバイワイヤとした。ついでに以前から気になっていた中村製作所のアモルメットをスピーカー側に装着したものを湘南台のオーディオショップDで作製してもらった。

KRYNA SPCA7

このケーブルに換える前から薄々分かってはいたことなのだが、今までのEclipse-6に比すれば下から上までまんべんなく出るF特性で、空間の見渡しは良く、解像度も素晴らしく高い。でも、言い方を変えれば非常にさっぱりとした淡麗な音とも言える。はっきり言ってそのままでは僕の好みの音ではない。
しかしこれをベースラインとして、自分の好みの方向に音作りをしてしていくことが今回の入れ替えに至る自分としての決断だ。

その第一ステップはこれ。

DG-48によるヴォイシング

まずはDG-48でのヴォイシングである。シンプルヴォイシング機能でフラットな特性にしてやる。これからカスタムヴォイシング、イコライジングと進んでいくのだが、いつもながらこのDG-48、使いこなしが難しい。それに加えてアキュフェーズの社員の方も言っていたぐらいこのマニュアルも難解だ。

DG-48の取説

何度か心が折れそうになるが、なんとかシンプルヴォイシングと1kHz-2dBのカスタムヴォイシングだけは済ませた。これからまた泥沼のイコライジングか・・・

DG-48を積極的に使えばケーブルの性格も含めてフラットな特性にすることができてしまうという理屈になる。それではケーブルを入れ替える意味がないではないかと自問自答することになるのだが、見方を変えればまずニュートラルな環境と音楽信号をケーブルに与えてやり、それからエージングも含めてケーブルの長所をうまく引き出してやる土台を作ったのだと理解することにした。
入れ替えからまだ二日でしかないが、様々な意味でポテンシャルの高さを印象付けるケーブルである。