先日入手したJICOの「牛殺」、V15 Type-3用とM44G用があるのだが今一つピンと来ないというのが正直な感想。
V15 Type-3については比較対象となる「ベイシーモデル」の出来が良すぎるというのが専らの評判である。これについては今月のStereo誌でJICO好きのT氏も同様の印象を持たれたような記述があった。マイクロリッジの「ベイシーモデル」と丸針の「牛殺」では当然そうなるのであろうか。
もう一方のM44G用なのだが、こちらの比較対象はSHURE製のオリジナル針とJICO製の「黒柿」である。頭一つ抜け出ているのが「黒柿」で、オリジナルと「牛殺」は甲乙つけ難いというか性格の違い。オリジナルは素直で実直な感じ、「牛殺」は少し低音側のディフォルメが効いた力感のある音とでも言おうか・・・
とここまで考えてからハタと思いついた。「牛殺」はM44GではなくM44-7に向いているのではないかと。
多分M44GはM44-7から派生してできたモデルであるとは思うのだがM44-7と比べると少しハイファイな方向に進化している。
それに比べるとM44-7は竹を割ったような豪胆な性格だ。これって「牛殺」のコンセプトと合うのではないだろうか。早速やってみた。
シェルやリードワイヤがM44Gとは異なるので正確な比較にはならないのだが、こっちの方がカートリッジとスタイラスの良いところを足したような印象だ。
レコードをとっかえひっかえもう少し聴き込んでみよう。