680ZX導入顛末

前回までの記事と重複しているところもありますがご勘弁。
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長年愛機として活躍したV-8030Sの寿命が近いを悟り、涙の今生の別れをしたその日から後継機探しが始まった。
候補となりそうなメーカーはソニー、アカイ(もしくはA&D)、アイワ、ビクター、そしてナカミチというところだろう。TEACは補修部品がほとんど残っていない修理センターに出すことの空しさを知ってしまったので候補から外した。

この過程で目についたいくつかの候補機種・・・ビクターのTD-V711・・・V721でないところが惜しい、A&DのGX-Z7100EV・・・リモコン無いし、なんだか華奢そうなイメージ、アイワのXK-07・・・買うならXK-09でしょ、というように決めてを欠くであいが続き、運命の後継機にはなかなかたどり着かない。

ヤフオクのサイトをあっちにいったりこっちにきたりしているうちに、信頼できそうな出品者さんを発見。今後の後継機選びはこの人からの出品にすることは決めた。この方、幅広く色々なメーカーの修理やレストアをされてはいるのだが、誰が見てもナカミチが主力と呼べそうな出品傾向である。

ということでここにきてナカミチブランドへの関心が急上昇。
最初はモダンな外観ながらもナカミチ伝統のヘッドと走行メカには手抜きの無いLX-5を検討。しかしながらモダンデザインの外装に使われているシルバー塗装の樹脂パーツの退色と汚れが半端ない・・・自分でバラして再塗装もいいかもと一瞬アタマの中をよぎったが無理が多い、ということでLX-5は落選。

次に出てきたのが680ZXとZX-7の「レストア済美品」、価格は同価格。
これには迷った。デザインとテイストだけでなく、アジマス調整の作法などで考え方を異にする両機種だが発売時期もほぼ同時だ。680はどちらかというとオーセンティックなデッキの頂点という感じで、ZX-7はのちのDRAGONに通ずるメカニカルで斬新な感じだ、判断が付かない、強いて言えばZX-7か・・・ということでここは素直に出品者の方に聞いてみた。「性能は勿論、これから先長く使いたいので、壊れにくい、壊れても直しやすいのはどっち?」というストレートな質問だ。答えは「それなら絶対680ZX」というお墨付きをいただいた。

ということで一発即決価格で落札し翌々日には我が家に到着。事前にV-8030Sで録音したテープを送って再生ヘッドとのアジマスずれを診てもらったが問題なしだった。
音出しをして驚いた。これぞナカミチサウンド、ぶっとんだ。

680 1号機(美品)

しかしながらこの1号機、好事魔多しとはよく言ったもので、RWD/FWDスイッチの動作が不安定になるという現象が時々出るということでわずか半日の滞在で出品者のもとに戻っていった。

出品者の方は不具合現象の再現と対策に頑張ってくれたのだが、得てしてこういう時に多いのだが何故か不具合が再現しない。ということで、犯人であろうと思われる機械式カウンターを交換の上返送という事で、まさにクロネコヤマトに引き渡される寸前で待ったを掛けたのが僕。
実は同じ出品者から「レストア済、極上品」の680ZXが出品されていることを知り、そうしたことがルール上許されるのであれば「美品」を「極上品」に替えてもらうことにした。OKと聞いて5分以内に落札価格の差額の銀行振り込みを敢行、めでたくも「極上品」は翌日無事到着した。

2号機(極上品)

この680ZX、FLメーターと呼ばれる青い照明色がお隣のマッキントッシュとベストマッチだ。音については次以降のレポートでね。

隣のマッキントッシュと照明色がマッチする