仕事を辞める時は既にコロナ禍が始まっていたので送別会等は一切なかった。
僕的にはそれで良かったのだけれど、優しい部下の一人が「送別会ができませんのでこれを差し上げます」と言って「山崎」をくれた・・・そんな心遣いが嬉しかった。
何か良いことがあったら開けて飲もうと思っていたのだが、引退後の平穏な暮らしの中にそんな出来事はそうちょくちょくはないのだ。ということで「山崎」を貰ってから2年半が経過してしまった。このまま死蔵になってしまうのももったいないので特に素晴らしい出来事はないのだが開栓することにした。
ついでにといってはなんだが、「山崎」同様に眠っていた「白州」も開けることにした。こちらはイオンのお買い物アプリの抽選に当たって定価で入手できたものだ。
で、その感想・・・美味い!
特に「山崎」が素晴らしい。芳醇という表現がピタリと当てはまる。品薄になってプレミア価格になるのも頷ける。
「白州」はどうかというと清冽な味わい、森の中で涼風に吹かれているような心地良さとでも言おうか。
どっちがというと、僕の場合は圧倒的に「山崎」である。
1980年代にはアメリカへの出張が多く、時差ボケもあって眠れない晩が続いた。そんな時、深夜のホテルのバーに行くと「山崎」のラベルが優しく微笑んでいるような気がして慰められたものだ。その当時はウイスキーを飲む習慣がなかったので、肝心の「山崎」をアメリカで飲んだことがなかったのだが。
「山崎」を飲んだらそんな思い出がふと浮かんだ。