太陽光発電システムは絶好調、晴天の日には発電した電気をその場でエコキュートの湧き上げに使うので非常に効率が良い・・・というような一次的な効果は別途述べているので今回は別の側面について考察したい。
僕の場合、別の側面として一番最初に思いつくのはオーディオの音質への影響だ。
電柱から供給される電気には様々なノイズが混入しているというのが通説だ。マニアやフリークと言われる人たちは「マイ電柱」を建て、「マイトランス」を介して流れ込む清らかな電気をオーディオに送り込む・・・というようなことは20年ぐらい前から静かなブームになっている。マイ電柱建立の申請から施工までを全て請け負ってくれる業者もいるようだ。
ピュアーに迸る電気を独り占めというのはいいのだが、はたして外から流れ込むノイズ対策として満点だろうかという点だけに絞って考えると満点とは言えないのではないだろうか。
ということで(本当は電柱を建てるのが面倒なので)、僕の取ったアプローチは「クリーン電源」のRG-100、これは交流を一旦直流に変換した後、内蔵の発信器により新たに正弦波を作り、まったくノイズのないクリーン電源が得るというものだ。
そして第二弾として「ポータブル電源」のLibAid E500、リチウムイオンバッテリーだ。こちらは充電用のACアダプターを切り離してしまえば完全に外界とは隔絶された電源となる。
ただどちらにも共通した弱点がある。大電力への対応だ。前者は100ワット、後者も500ワットの出力しか持たないので音源系の機器には使用可能だが、パワーアンプへの電力供給には出力が足りない。
なので現状ではパワーアンプは壁コンセントからの電力供給というところで妥協している。
で、今回の太陽光発電の出番だ。
太陽光パネルで発電された直流は専用のパワーコンディショナーで交流に作り替えられる、これだけを聞くとRG-100と同じ仕組みに思えてくる、外界とは隔絶された電源というわけだ。
これで壁コンセントからの電力供給で妥協していたパワーアンプのノイズ問題も解決だ・・・というほど物事は簡単ではない。
ひとつ目の問題、バッテリーを持たない我が家の太陽光発電システムはお日様が沈む夜間、そして曇天・雨降りのような低発電時には東京電力から買った電力を使わねばならない。
そしてふたつ目の問題、実はこちらの方が深刻だ。太陽光発電システムのパワーコンディショナー、これはある種のインバーターである。世の中に蔓延する電源ノイズの多くはこのインバーターが作っているといっても過言ではないのだが、それが電源システムの根源にあるというのはどうなのだろうか。う~ん、太陽光発電システムのパワーコンディショナーを設計した人はどこまでオーディオのことを考慮したのだろうか・・・悩ましい問題である。答えは分からない。
ならば検証してみるしかない。昼間と夜間の音の聴き比べをしよう!・・・と思ったのだが、時間が経つと音質の記憶もあやふやになってくるので昼間の音と夜間の音を聴き比べるのは難しいかも。空気録音してみるか、いやそんな用途に耐える高音質のレコーダー持ってないしなぁ。
新たな悩みの始まりだ・・・ここ答えが出たら「太陽光発電システムのオーディオ音質に与える得失」という論文を発表しようかと思う今日この頃。