再び旭川へ(道北の旅⑧)

三日目の朝も小雨交じりの曇天だった。この天気だと最北の町稚内は7月とはいえさすがに寒い。
JR稚内駅に行き、最北端の車止めを見る。ここから最南端である鹿児島県指宿枕崎線の西大山駅まで線路が続いている。ちなみにその距離3,095Km。

JR稚内駅の隣の土産物屋でホタテ、北海シマエビ、干物、ラム肉などを買い、クール宅急便で実家と自宅に送った。

さあ今日はまた旭川へと帰るのだが、当初計画していた最北端の宗谷岬経由でオホーツク沿岸を周って内陸の国道40号線に戻るというルートはとらずに今一度国道106号線を南下。そう、オロロンライン再びである。
昨日見ることができなかった利尻山を見てみたい・・・の一心で昨日来た道を戻る。

昨夜の雨のせいか、オロロンラインには大きな水たまりが。106号線沿いの草花にも水が滴っている。

利尻水道辺りで車を停めて雲が切れるのを待つ、待つ、待つ・・・・・・・・・昨日見えなかった稜線を垣間見ることはできたが、利尻山頂を望むことはついにならなかった。

無人のオロロンラインを離れ、サロベツ原野に入っていく。
雲は相変わらず低く重いが、360度の視界が広がる。こういう天候の原野の風景も迫力を感じて良いものだ。

豊富、幌延、中川と国道40号線を南下していくと雨が強くなってきた。気が付くと車は宗谷本線沿いに走っている。

昼飯時になったので音威子府で車を止めた。「北海道一小さな村」という文字が見受けられるが、過疎が進み、人口が752人(2015年3月)という小さな村だ。また、この辺りは北海道でも有数の豪雪地帯である、1シーズンの降雪量は10mを上回るらしい。
ここ音威子府の名物は音威子府蕎麦、殻のついたままの蕎麦粉を使っているので麺の色はとても黒く、蕎麦の香りが強い。だが、優しい味のだし汁と合わさったそれは見た目とは違ってとても優しい味の蕎麦だった。

昼食を済ませ、更に40号線を南下していく。美深あたりまでは雨模様だったが、名寄に着くころから青空が見えてきた。気温も上がってきた。
名寄でこの旅、一度目の給油。レヴォーグのここまでの平均燃費は約15Km/Lと優秀だ。まあ、これ以上燃費が伸びる走り方もないのだが・・・
士別まで来たところで気が変わった。
もともとの計画ではここから道央自動車道で旭川に直行だったが、時間も早いし、天気も良いので層雲峡に足を延ばすことにした。
道央自動車道の比布JCTから上川層雲峡ICへ。行く手に大雪山が姿を現してきた。
層雲峡に15時過ぎに到着。

41年前に訪れた時は、レンタルサイクルで滝を周ってバテバテになった記憶があるが、今回は銀河・流星の滝の間際まで車で行った。


ここにきて初めて外国人観光客の団体と遭遇。いや~、迫力ありますわ。
銀河・流星の滝での撮影もそこそこに退散、途中大雪山の写真などを撮りつつ再び道央自動車道へ。

17時前に懐かしの旭川ドーミーインに到着、本日の走行距離は今回最長の約360Kmだった。お疲れさまでした。