<田平~生月島~平戸>
さて此処からが本日の観光の本番だ。
まずは事前にネットで申し込みをしておいた田平天主堂(カトリック田平教会)を目指す。
西に進むにつれ空が明るくなってきた。さすがに「晴れ男」と呼ばれるだけのことはある。
伊万里から1時間ほどで田平天主堂に到着。天主堂は国道204号線から西に入った丘の上にあった。
ネットの事前登録が必要だったので、ちょっと物々しいところなのかと構えて受付に挨拶をする。ところが事務所に居る女性はとても親切、色々と説明をして頂き、その上に天主堂をバックに写真まで撮って頂いた。
天主堂は赤い煉瓦の外装で、入り口の正面には前ローマ法王が来訪された記念に建てられたルルドの聖母像が花に囲まれて立っている。優しい表情だ。
左右にある入り口から天主堂に入る。僕達以外に誰も居ない。
館内は耳鳴りがするほど無音の空間。中から見るステンドグラスがとても綺麗だ。キリスト教信者でない僕でさえ心洗われる思いである。
お祈りを済ませて外に出る。
先ほどまでポツポツと雨を降らせていた空からは雲間を塗って明るい日差しが。
事務所に戻り、ステンドグラスや建物の話、そして平戸島や生月島の話なども聞かせていただいた。
そして最後に「明日、世界文化遺産に決まるかもしれません。」というお話を聞いた。(6月30日、世界文化遺産に決定。おめでとうございます!)
清らかな気持ちで天主堂をあとに、次なる目的地のたびら平戸口駅を目指す。
此処は沖縄のゆいレールを除いては、日本の鉄道の最西端にある駅だ。JRではなく、私鉄の松浦西九州線である。
3月に訪れた最南端の西大山駅と違って、駅前には客待ちのタクシーが1台停まっているだけでそれ以外の人影は無かった。
これで最北端の稚内、最南端の西大山、最東端の東根室(そばを通っただけだけど)と合わせて東西南北すべての先端にある駅を訪ねたことになる。
赤く塗られた平戸大橋を渡り平戸島に。
次に目指すのはその先の生月島にある大バエ岬だが、まずは平戸島の川内峠に。
まるで北海道のように見事な草原からは平戸島の両側の海、玄界灘に浮かぶ島々、遠くは壱岐対馬までの島影を臨むことができる。無人の展望台で雄大な景色を楽しむ。
再び車に乗って目指すは生月島、その北端にある大バエ岬なのだが、天主堂の女性から生月島の西側の道路は色々なCMに使われるほどの絶景だと聞いていたので、生月島は大きく時計回りに外周を走っていくことにした。
明るい青緑に塗られた生月大橋を渡り生月島に。
西側の道路絶壁の上をしばらく走ると小さなパーキングが。塩俵絶壁の柱状節理である。5~7角形の岩が規則正しく並ぶ様は興味深い。
塩俵絶壁からおよそ10分で大バエ灯台に到着。先端からの眺めはちょっと襟裳岬にも似た感じだ。(ゴジラの背骨みたいな島はないけれど)
此処でも奇跡的な天候の回復で強い日差しが。灯台の上のテラスはもの凄く高度感があってビビるが絶景。
東シナ海に沈む夕陽を見たかったが、この季節だときっと7時半を過ぎてしまうので諦めて宿に向う。
本日の宿は平戸海上ホテルだ。最上階の部屋からは平戸海峡と平戸大橋を見渡すことが出来た。
露天風呂に浸かってビールで乾杯のあと、麦焼酎(カピタン)と芋焼酎(平戸街道)のお湯割をいただいて爆睡した。