ロードスターのタイヤを交換してから150kmほど走行したのでタイヤショップで空気圧とホイールナットの締め付けトルクのチェックをしてもらった。結果はどちらもOKだった。
NDロードスターは新車時にADVAN SPORT V105という銘柄のタイヤが付いてくるのだが、このタイヤ、NDレザーパッケージAT車の足にピッタリのタイヤだった。
ちなみにこの足はNDロードスターの数あるグレードの中で最も柔らかく(バネレート・減衰ともに低い)粘っこい足だ。直前まで乗っていたRX-8の車高調整サスで固めた足とは正反対の志向のもので、剛性感のあるRX-8に比べるとNDはロールをはじめとする姿勢変化が大きく、一見頼りなさを感じるが車重の軽さも相まってスリスルリというかヒラリヒラリとワインディングロードを舞うように走り抜ける感じ。
この足にV105はベストマッチだった。
評論家のV105の試乗コメントには「レスポンスが良く、しっかりとした乗り心地」というのもあったが、僕の感想は「マイルドな回頭性と粘っこい踏ん張り」といったところ。車側の足の違いもあるだろうが。
で、そのV105も4分山ほどに磨耗してきたので交換することにした。
195/50R16というNDのタイヤサイズ、いまどきのスポーツカーにしては扁平率もホイール径も控えめなので意外とスポーツタイヤの選択肢は少ない。
RX-8で良い印象の残るミシュランのPILOT SPORT 3にしたかったがサイズが無かった。
そうなるとBSのPOTENZAシリーズかDUNLOPのDIREZZAあたりに絞るしかないのだが、かつては憧れのブランドだったPOTENZA、RX-8とBMWの新車時に装着していたのだがあまり良い印象はなかった。勿論POTENZAといってもRX-8とBMWでは違う型番のものだったが、共通して感じたのはスポーツ性を重視し過ぎで快適性、ウェット性能、音、乗り心地、耐久性を犠牲にし過ぎているところ。
RX-8もBMWも2セット目はミシュランにしたのだが、スポーツタイヤでありながら総合的なバランスの良さにセンスを感じた。なので今回もミシュランをと考えていたのだが前述のようにサイズがなかったのだ。
残るはDUNLOPのDIREZZA DZ102か今までと同じV105ということになる。他にも候補はあるが、あるレベルのスポーツ性能を持ちつつも総合的なバランスの良さそうなタイヤはV105とDZ102しかなさそうだ。
せっかくなら違うものをということでDZ102に落ち着いた。
面構えはV105よりかなり精悍な感じ。ショルダーが角ばっていてトレッド面の幅が広く見える。
外観上は期待通りだ。
DZ102に期待したのはV105とは対極のカチっとしたフィーリング。ステアリングにクイックに反応してクイっと曲がる感じ。
柔らかめの足が付いてこれるかどうかがちょっと不安だが。
で、走り出してみると・・・う~ん、あれ・・・似てる。あたりが柔らかく、粘り腰なところがV105と。
何回も冷静に感じ取ってみるが大きな差を感じない。寧ろ、どちらかというと同じ志向のタイヤであるらしい。
むむむむむむ・・・二つのタイヤを作った人の考え方が似ているのか、それとも僕の感性が鈍いのか・・・
約一月走って差としてわかったことはV105よりちょっと燃費が良いことかなぁ。
未だ本格的なワインディングロードには出掛けていないので近いうちに伊豆スカイラインでも走りに行こう。