我ながら次から次へとよく思いつくものだとは思うのだが、次なる課題はDACのゲインだ。
新システムのDACはラズパイ基盤の上に載せたAVIOT DAC-01という基盤、すなわち二階建てラズパイの二階部分がDACになっている。
このDAC-01を組み立てたのは2018年の9月、その時はSRS-Z1に接続してPC音声と切り替えながら使っていたのだがゲインに関しては気にしたことも無かった。ところが、今回新システムを組んだ上で他の音源、V-8030S(カセットデッキ)、LXV-OT8改(FMチューナー)に比べると明らかに音量が小さい。Volumioの設定をネットで調べているときにDAC-01にはゲイン切り替えがあることを知ったが、現在の筐体にはゲイン切り替えの小窓が無かったので弄っていなかった。
やっぱり気になるのでDAC-01を外して蓋を開けてみた。
開けてみるとやはりゲインSWの位置はLow側であった。ネットの情報に拠るとゲインのHigh-Lowの差は12dBもあるらしい。かなりの爆音になるのではないかとちょっと心配になったが、試してみなければ何もわからない。ということでDAC-01の筐体の蓋を外した状態で接続して音を出しながらゲインを切り替えてみる。
「H」ポジションにしてみると・・・もちろん音量は大きくなって、他の音源を若干上回ることとなった。
しかし、なんと音質も同時に大変化したのだ。今まで線の細い、冷たい、乾いた、硬い音だったのが太くて、暖かくて、しっとりとした、柔らかな音になったのだ。満点ではないが傾向としては非常に好ましい方向の変化である。
こんな小さなディップスイッチ一つでこんなに大きな変化があるとは・・・なんでもやってみるものだ・・・デジタルオーディオも奥が深い。