毎年1月下旬のこの季節といえば二宮の吾妻山に登って、頂上の菜の花畑を愛で、帰りに二宮のJAの出店で蜜柑だの梅の小枝なんかを買ってくるのが風物詩なのであるが、今年は家人が膝が痛いとのことで中止となった。
吾妻山に代わるこの季節の行楽スポットといえば、勝手知ったる震生湖だ。この季節は水仙の群生が見れるはずだ。
ということで秦野方面を目指して走り出したのだが、震生湖だけでは能が無い。ということで急遽見つけてきたのが「菜の花台」、ヤビツ峠に至る道端にあるビューポイントで、秦野の街を見下ろす絶景のポイントである。
東を見れば銀色の灯台を抱く江の島が薄っすらと、その背後には三浦半島、西を見れば銀に輝く小田原の街並の向こうには、箱根と伊豆の連山が、手前に横たわる真鶴半島が可愛らしい。残念ながら富士山は雲に頂を覆われていた。
北側に目をやると規則的に植林された木々に覆われた丹沢の山肌が美しい。
360度の絶景を後に震生湖に向かう。同じ秦野市内なので15分ほどで到着。
まずは湖畔に降りてみる。すっかり無彩色になった周囲の森、そして湖面には水鳥がゆっくりと波紋を作っている、静謐の世界だ。
この季節に震生湖を訪れる目的は水仙だ。湖畔と上の道を結ぶ斜面に群生している。派手さはないが、きりりとした風情が良い。
駐車場に戻る道すがら、ふと目をやると白梅が蕾を付け始めていた。今年初めて見る白梅だ。